オーストラリア、シドニーのクリニカル・アロマセラピスト
〜 環境も考える、本気のクリニカル・アロマセラピー、ナチュラル・セラピー
こんにちは。
一年前に2023年のご挨拶でブログを投稿してから、早いものでもう1年が経過してしまいました。
当時はより環境に配慮して、CO2の排出量の削減を考えた行動をしていくと宣言しました(そのブログはこちら)。
一番大きな達成は固形石鹸への切り替えです。私が子供の頃は固形石鹸が主流でしたが、いつの間にかプラスチックボトルに入った液体石鹸が世の中に出回り、今ではなんでも液体。さらに石鹸に及ばない洗った後にぬるぬる感が残るボディ/ハンド・ウォッシュなるものまで登場。だから私はいつも固形石鹸派で、特に日本で手軽に購入できたシリア産のアレッポ・ソープを使用してからは熟成に時間のかかるコールドプロセス法の石鹸にはまり、ついには自分で手作りするまでになりました。
そんなこともあり、固形石鹸への切り替えはあまり苦労せずに実行。液体では不可能だったスクラブ入りや、色付き(もちろんどちらも自然素材!)、そしてマーブルなど見た目も綺麗にできるところが固形石鹸の魅力です。なんといっても液体と同量の体積で考えると約3~5倍長持ちするので(使用方法や保管により個人差があります)、プラスチックとCO2の排出量の削減を実現でき、コスパもいいのです。もちろん精油で香り付けをしますが、これもバッチごとに色々ブレンドするなどできますので、その都度違う石鹸を作ることも可能。
さて、先ほど登場したアレッポの石鹸はその名の通りシリアのアレッポという街で作られていますが、同様にパレスチナにはナブルス産のオリーブ石鹸というものがあります。ここでは平和の象徴であるオリーブの栽培が昔から有名で、オリーブオイルのほかオリーブの木で作られた木細工なども販売。
そのオリーブ石鹸を製造しているナブルスはガザではなくヨルダン川西岸地区に位置するのですが、昨年10月以前からイスラエル軍や違法入植者による圧力で住民が殺害されています。農家の方々が何十年もかけて大切に育てたオリーブの木が切り倒されたり、収穫の時期に違法入植者の暴動で農作業ができずにオリーブの実が無駄になったりと、その被害は広がるばかり。収入の多くをオリーブに頼っている農家としては大きな痛手です。
ですから、ナブルス産のオリーブ石鹸を購入できる方は、ぜひそうしてください!Carnaは環境や困難な状況にある人々の力になれればと思ってビジネスをしています。私も自分で作った石鹸と同時にこれらの石鹸を使って応援していきたいと思っています。
しかし固形石鹸に切り替えてプラスチックとCO2排出量を減らすと意気込んでいる時に、こんな残念なニュースを目の当たりにしました。
The Guardianのレポートによると(原文はこちら)、イスラエル−ハマス紛争の最初の2ヶ月でイスラエル軍がガザに投下した爆弾や地上戦の発砲、戦闘機や戦車によるCO2排出量は、世界で気候変動の影響を最も受けやすい20ヵ国が1年間で排出する以上の量なのだそうです。そのほとんどが戦闘機やアメリカの空輸機によるものと計算されています。
ちなみに数字で表現すると、イスラエル側の排出量は石炭150,000トン相当で、ハマス側は同300トン相当。
医療従事者やジャーナリストを含めたガザ市民が100日以上無差別に犠牲になっていることはもちろん、環境という観点からもなにもプラスにならない紛争。平和の象徴とされるオリーブの枝を想像しながら、1日も早い終結を願っています。
今日も読んでくださって、ありがとうございました。
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