オーストラリア流アロマセラピー
〜 環境を本気で考える、クリニカル・アロマセラピー、ナチュラル・セラピー
こんにちは。
日本と季節が逆のここ南半球のオーストラリアは冬で、赤ワインを暖炉の前で飲むのはこの季節の楽しみの一つです。といっても私は滅多に飲酒しませんが。でも今年は暖冬。以前、年中暖かいゴールドコースト在住の頃は8月にロングブーツをどうしても履きたくて、実行はしたのですが出社後すぐに汗だくになり15分しか楽しめなかったという間抜けな自分を思い出しました。
さて赤ワインは大きめのグラスに入れて時間とともに香りと味の変化を楽しむものですが、実は精油も赤ワインと似ているところがあるのです。今日は「時間の経過と共に精油やブレンドの香りが変わったけれどどうして？」という質問に私がよく例えとして使う話をします。
エッセンシャル・オイルとは芳香成分を持つ植物から抽出された揮発性のオイルです。オイルの持つアロマは気温、空気に触れた時間、また肌につけた場合は香水と同じように個人の体臭や肌状態で変わります。新品のボトルを空けた瞬間から酸化が始まり、特にトップノートのオレンジ、レモン、グレープフルーツ、ベ ルガモットなどの柑橘系は揮発性が高いとともに酸化が早く、そうなってしまうとツンとした匂いや時には肌への刺激となります。逆にベースノートのサンダルウッド、パチョリ、ヴェチバーなどは安定性があり、時間の経過とともにボトルの中で熟成され、時に大変いい香りになります。実験で使用期限を１年半過ぎ たサンダルウッドをほんの少し保存していたところ、香りの変化はあまりなく非常に安定していました。
このようにブレンドする時はタイプの違うノートを混ぜることで、精油それぞれの香りが変化して、時間の経過とともに異なったアロマを楽しむことができます。これが新品のボトルを開けた時と、一ヶ月から数ヶ月経った時の香りの違いの理由です。
市販のスキンケア商品の中には、残念ながらエッセンシャル・オイルから分離したゲラ二オールなど個別の化学成分を混ぜて香りの安定性を高めているものもあり、常に安定した同じ香りが楽しめる一方、自然のオイルが持つ赤ワインのような特徴を楽しむことはできません。次回ボトルを開けたら、嗅覚を全開してぜひその時のアロマを記憶してください。 それを一週間後、一ヶ月後と比較すると面白いことになります。これもアロマセラピーの醍醐味といってもいいでしょう。
ちなみに、エッセンシャル・オイルを保管する時は、直射日光を避け、３０度以下の湿気のない場所で、可能であればシトラス系の精油やそれを多く含むブレンドは冷蔵庫保存がベストです。そしてもちろん、子供とペットの手の届かないところで。
それぞれに個性のあるアロマをぜひ楽しんでください！
今日も読んでくださって、ありがとうございました。
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＊ブログで紹介するエッセンシャル・オイルの効果や効能は、プラクティショナー・レベルの高品質のオイルの場合に期待できるものであり、一般的に販売されている全てのオイルに同様の効果を約束するものではありません。
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